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ならずもの

こんにちは木村です。今週のブログです。将棋について語ります。

 

将棋は、僕の趣味の一つです。

(とはいっても、身内との将棋やネット将棋をやるだけで、将棋会館とかに行ったことはありませんが。)

 

好きな戦法は右玉です。場合によってはツノ銀型の雁木も指します。

僕は、打ち込みのスキのないバランスの取れた陣形が好きです。最近は角換わりで、4八に金を置く陣形が流行っていますよね。あの形も、一番初め、初心者のころに知ったときは衝撃でした。一段飛車って美しいですよね。

 

将棋を始めたての頃って、みなさん大抵は四間飛車か棒銀ですよね。僕も例にもれず四間飛車ばかり指していました。棒銀ってなんであんなに受けづらいんでしょうね。玉も囲わずに一直線で攻めてくる棒銀に何度飛車先の突破を許したことか。右四間飛車に責めつぶされるのも併せて、将棋のあるあるだと思います。その後、嫌になって将棋やめて、また始めてを繰り返して今に至ります。

 

僕も、右玉が好きだといっても、相手が四間飛車できたときだけは右四間飛車で対応しています。とはいっても、相手に金を3二に、香車を1二にあがられると、もう何をしていいかわからなくなるにわかです。あと、右四間飛車を指すときはたいてい天守閣美濃に組んでいるんですが、指す手がないときに銀冠に組み換えたほうが良いのかいつも悩みます。角道を止めない銀冠って陣形としてどうなんでしょうか?あと、玉は端玉のほうが良いんでしょうか?詳しい方教えてください!

 

直近の目標は横歩取りを指せるようになることです。横歩取りの、序盤からミスが許されないスピード感が苦手です。定跡もなかなか覚えられません。空中戦法だの青野流だの名前だけで嫌になります。

 

ちょっと話は変わりますが、将棋のマナー違反(とされている)の一つに、「ならずもの」というものがありますよね。将棋を知らない方のためにご説明すると、駒が成れる(進化できる)場面でそれをあえてしない、という行為です。銀や桂などの駒は必ずしも成ることがベストとはいえない場面もあるので「成らず」が一概に悪い行為とは言えませんが、例えば、序盤の角交換の場面では、角は成駒である馬の下位互換でしかないことから、あえて角を成らないことは挑発行為だとされています。

「成らず」をされた側としても、その成らず駒をとる以外に選択肢がない(上記の角交換の場面で言えば、プライドのために角という大事な駒を損するわけにはいかない)ことが多いので、私としては、リスクがほぼない卑劣な挑発行為だという認識です。

ですが、最近、この「ならずもの」に関して、角を成らないという手が、挑発の要素が一切ない最善手であるケースが、プロの対局の一場面として出てきたことがあることを知り感動しました(将棋好きの方には有名な話らしいですが、いかんせんにわかなもので・・・)。これは、1983年の王位リーグでの谷川名人と大山十五世名人戦に起きたことで、終盤戦、相手を積まそうという場面で、角をなって馬にしてしまうと、駒の効きが広くなることによって、数手先にうち歩詰め(将棋の反則の一つで、手元の歩をうって積ますことができない。→盤上の歩を動かして積ますことはできる。)が生じ、相手の手番になってしまうため、あえて角を「成らず」、無事に勝利したというケースです。

プロと自分を比べることなんておこがましいですが、うまい人は思考回路が違いますね。積み筋を探すにあたって、マナー違反にとらわれて、角の成不成の検討なんてしたことすらありませんでした。(マナー云々の前に、未だに終盤の速度計算ができず駒得に目がくらむくらいのレベルではありますが。)。

以上、将棋のマナーに関して、一つ賢くなったというお話しでした。

 

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